月刊OLN 2020年1月号

新年あけましておめでとうございます。

OLNshopは本日1/4よりゆるやかに動きはじめます!

いつも散歩している桐生川の土手から、初日の出。見事。
この年末年始、天気はいいし、暖かいですよね。

みなさんはどんなお正月をお過ごしでしょうか?
今年の井上家は寝正月というか笑い正月というか、 録画した年末年始のお笑い番組をひたすら観て笑ってます。

楽しみにしていた昨年末の「M-1」、年明けすぐの「おもしろ荘」の録画がなんと失敗(!)という悲しい現実にもへこたれず、 ひたすら漫才、コント、トークショーをダラダラと見続けています。
その中でも2020年、現在の個人的1位の大笑いは「東西ネタ合戦」で観た チョコレートプラネットによるクイズ番組のコント!
衝撃的なおもしろさで、久しぶりに笑いすぎて体が痛くなりました。
(でも痛くなったのは「腹」ではなく、なぜか「腕の付け根の前の部分」という不思議。)
今や売れっ子芸人であるチョコプラのお二人。
相当忙しいはずなのに、よくぞ新ネタを生み出せるもんだなあと驚きます。
( 新しい感覚でありながら爆笑できるというのが素晴らしい。)
本当に信じられない仕事の濃度です。
すでに3回観ましたが、いまだに思い出すだけで笑いがこみ上げてきます。
幸せです。

そんな気分のなか本日1月4日よりOLN shopはスタートしました。
工場での作業は1月6日から始動します。

「YUKATA SHOW CASE 2020」

まずは大切な告知です!
1月14~16日は東京綿商会館にて「YUKATA SHOW CASE 2020」が開催されます。
呉服業界、あるいは浴衣の商材の仕入れ担当のみなさま、ぜひお越し下さい。
お待ちしてます!
東京展の参加ブランドはこちら。
・粟野商事
・トリエ
・菱屋カレンブロッソ
・ルミックスデザインスタジオ
・ひでや工房
・黒木織物
・スラドキー
・ろっこや
・OLN/井清織物

ぼくたちOLNは今年初参加となります。
東京展のみの参加となりますので(いずれ京都展にも!)お間違いなく。

DM。東京と京都、参加ブランドが異なります。
ウラ面。

さて、昨年は本当にいろいろと動き回りました。
桐生の織物組合以外の展示会に参加したり、ワークショップに挑戦したり。
繊維の業界以外のさまざまな業種の方ともお会いしました。
そのたびに刺激を受けて、学びが生まれて、すべていい経験になりました。

そうした出会いの中から今年の目標のようなものも自然と生まれました。

「アメリカン・シーアイランドコットン」

昨年11月、帯だけを織っているだけでは絶対に巡り合うことのなかったような素材と出会いました。
それがアメリカン・シーアイランド・コットンです。
日本では海島綿(かいとうめん)と呼ばれている最高品質の綿糸です。
糸になる前の綿(わた)の状態で触らせてもらえましたが、それはもう驚くほどに柔らかく、軽く、 美しい光沢をもつ繊維の集まりでした。
その糸から生み出されたメンズのシャツ生地はしっかり目の詰まった生地でありながら極上に気持ちのいい肌触りと自然な光沢とが共存する確かな存在感。

手で触れた時の気持ちの良さ。
織物業って魅力的だなって思います。

もちろんぼくたちが織るときはシャツのような織物とは全くちがうものになるのですが、素材の素晴らしさを活かしつつ、OLNらしさも表現できるようなものにしたいです。

そもそも、こういう素材を扱えるチャンスを頂けるだけでもすごいこと。
がんばっていい織物を生み出そう!

フジイファブリック、藤井さん。楽しいお酒族の先輩でもある。
藤井さんの奥様はお花をやっている気さくで美しい素敵な人。
草月流の招待状をプレゼントしてくれたおかげでハマったのが数年前。もちろん見る専門。

「環境に配慮した素材」

昨年末、「オーガニックラミー」と呼ばれる環境に配慮した工程で生まれた麻糸をはじめて仕入れました。
仕入れるための最初ロットがなかなかの量(ウチとしては、ですけど)だったので、ちょっとビビりながらでしたが。
なぜこの素材を仕入れたのかというと、井清織物の帯を仕入れてくれる取引先の意向があったためです。
糸の原価としては当然割高になります。
でもぼくたちとしてはお金の問題とは関係ない部分で、その道へ進んでみたいという気持ちがあったのも事実でした。

繊維産業はさまざまな面で環境に負担をかけている産業であることは知られています。
しかしそういうニュースを目の前にしても、何らかの行動に移せない自分たちの状況がありました。でもそれでも少しずつ、本当に少しずつだけど当事者としてできることをやってきたと思います。

そして今回のタイミング。
井清織物がオーガニックラミーに切り替えたところでどれだけ意味があるのか?
所詮自分たちのイメージアップのためのアピールで終わるだけじゃないのか?
そもそも「オーガニックな製造工程」をきちんと理解しているのか?

自問自答しても確かな答えは浮かびません。

でも、それでもいいかなと今は思ってます。
まだまだ勉強不足ですけど、まずは行動に移しながら知識を更新していこうと思います。
それで十分だなと思ってます。
以前であれば、気持ちはあれど行動に移すことが困難だったのだから。
その時に比べたら当事者としてなにかできるということだけで大きな前進です。

昨年スウェーデンのグレタ(・トゥーンベリ)さんが話題になりました。
でも同時に「あんなヒステリックな伝え方では伝わらない」とか
「バックにいる環境ビジネスに利用されている」とか批判的な声も多く聞きました。

どういう意見を支持することが正解なのか、ぼくにそれは分かりません。
でも、今のままでは駄目なんだということは分かります。
科学ははっきりと伝えてくれていますし、それに対しての反論はあまり聞きません。
だから今の自分にできること、無理のない範囲で続けられそうなことをやっていけたらと思ってます。

「着物の学びの場」

OLN shopができてから着物を通じての新たな出会いが増えました。
(これは意外なことでしたが。)
そんなみなさんと話をするうちに
「もう少し着物のあれやこれや(きまりごとなど)について知りたい」という共通の目的があることが分かりました。でもいわゆる教室ではなく、もう少し違う雰囲気で、なのです。
ぼくたちの気持ちも同じでした。
織物のことはある程度分かっていても、着物のきまりごととなるとまだまだ全然知識が足りません。

そんなわけで今年は第一土曜日を使って「学びの場」を設けられたらと考えています。(ずっと前から夫婦の会話には出ていたテーマでしたが、昨日の夕方やろう!と決めました。)
どんな感じでやるのかはまったく白紙です。

「こんなことを知りたい」というご意見などあればぜひ連絡ください!

憧れの彫刻家、丸尾康弘さんとのツーショット。新年早々遊びに来てくれました!
(本文とは全然関係ないけど!)
1月からは大川美術館で桐生にゆかりのあるアーティストたちと。
2月は渋川の美術館で個展とのこと。相変わらず人気です!

「おわりに」

年末年始はテレビのほかにもYouTubeでもお笑いの番組を観てました。
その中でハライチの岩井(細い方です)さんが所属事務所の先輩たちに忖度なしの問題提起をする場面がありました。
笑えるシーンは一つもなかったですが、すっごく面白かったです。
自分の姿と重なって見えたりもしました。
人が腹くくって真剣になる時ってこういうもんだよなと、しっくりときました。

国連で冷めた大人を前にしてグレタさんが厳しい口調でスピーチする姿にも同じような印象を感じます。

伝え方の是非を問題にして評論している人よりも、その内容が大事なことであればそれに正面から向き合う人の方がはるかにいいよなって思います。
真剣な二人を思い出し、なんだか清々しい気持ちになってます。

ぼくたちも昨年はいろんなことをやりました。正直に言って、失敗と言えるようなものも結構ありました。
それでもやっぱり、チャレンジして良かったと思えるし、なによりチャレンジできるような状況(一言ではいえない色んなことを含めて)だったことが奇跡です。
「今年も新たな挑戦をする一年にするぞ」
2020年の仕事初めの本日、そんな気分です。

というわけで、最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
このブログを書いているうちに休みボケから本来の仕事のテンションに戻ってきました。(笑)

1月号はここで終わりにします。
みなさんにとって2020年が素晴らしい一年になりますように!
では!

ブランケットストール月刊OLN 2019年12月号

月刊OLN 2020年2月号

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