月刊OLN 2019年8月号

8月にはいりました。
日照時間が少ない!と心配していたのも何のことやら。
梅雨が明けるといつもどおりの「異常気象的熱帯」がやってきました。

本日8/2は母の誕生日でもあります。
おかげさまで父も母も健在ですが、
14年前、親孝行(とりわけ父に対して)をしたいと突然思い立って帰郷したのですが、
実際はそれほど優しくしてあげられていません。
毎日一緒にいると案外難しいものだと、割り切っているところもあります。
おなじような思いをされている方も多いですかね。

「令和」の文字にまだしっくりきてません。

さて桐生の8月といえば桐生祭りです。
今年は8/2(金),3(土) , 4(日)。
(友だちの多く住む大間々地区では8/1,2,3に大間々祭りが開かれます。)
OLNというか井清織物にとっての桐生祭りはお仕事です。
土曜日の10時から13時は桐生市民文化センター、通称シルクホールで
「メチャクチャ市」が開催されます。

知らない人が多いのですが、実はコレかなりの大人気イベントです。
しかも熱狂的な熱さで。
どんなイベントかというと繊維産地の謝恩セールという意味合いで
市内の繊維業者ごとに在庫だったり、商品にならないもの、不要になったものなどなど、 ありとあらゆる繊維製品を「たたき売る(!)」場になっています。

織物業者であれば洋服の反物、はぎれ、サンプルの服など。
縫製業者は縫製に使うジッパー、ボタン、各種付属品。
問屋業者はのれん、クッション、タオルやら。
まあ、ありとあらゆる「訳アリ」繊維製品が売られています。

井清織物は「訳アリ」不良在庫になっていた古い製品や端切れ、糸などを出しています。
気付けばかれこれ10年くらい出展し続けています。

出始めの頃は、夏場に売り上げがガクンと落ちるイノキヨの状況を踏まえ
なんとかしなきゃの一心でした。
でも最初はなかなか売れませんでした。

2年目だったかな、しのさんも手伝うようになってくれて。
見るに見かねて。
お客さんを増やすために子供の保育園に
自作のチラシを置かせてもらったこともありました。(涙!)

そういえばこのメチャクチャ市を手伝ってもらったときに、
実はしのさんが接客上手だと初めて知ったような気がします。
ぎこちないぼくと違い、なんか自然体で楽しむようにお客さんと会話し、
そして笑顔で商談成立。というのを何度も見て「これは才能!」と驚いたものです。

今年も「訳アリ」の製品、各種端切れの生地や糸を大量に放出します。
ご自身で裁縫したりする人はぜひ遊びに来てください!

それと今年は倉庫を片付けたら出てきた男物の角帯
(井清織物が昔に織ったキズもの。でも質は良い)が目玉商品です!

ちなみに当日の雰囲気はというと。
午前10時の開場と同時に物凄い人数(主にご婦人)がなだれ込みます。
コンサートでステージ最前列を取ろうとするあの感じです。
ロックフェスに行かない層(主にご婦人)の夏も熱い!のです。

大きなメイン会場と通路を挟んで小さい和装系会場があるのですが、
どちらも勝負は最初の1時間半!
最近ではサザエさんでしか見かけないバーゲンセールの取り合いのような風景がここにあります。
メチャクチャ市の噂を聞きつけた人たちが県外からも大勢来るのです。
12時になるとさっきまでの盛り上がりが嘘のように静かになります。
売り切ってしまった業者さんは帰りの支度を始める人もいます。
しかし!
あえてその時間からくるベテラン勢もいるんです。
混雑をさけて登場するそんなベテランさんと、
「さらに」叩き売って、売り切ってしまいたい業者とのカップリングが成立です。

ぼくたちも何度となく最後のたたき売りに救われてきました。
毎年のように会ううちに友だちのようになってしまったグループもあります。

そして13時、終了。
会場には色とりどりの糸くずがカーペットにくっついていて、
「祭りのあと」感を哀愁たっぷりに演出してくれています。
八木節のテープがさみしくスピーカーから聞こえてきます。
撤収作業を済ませ、残った荷物を高温に熱せられた車に積み込んで、
ようやく帰路に着きます。

そんな盛り上がりのメチャクチャ市ですが、
イノキヨは今年で一旦最後にしようかと考えています。
というのも、ぼくたちも10数年前とは仕事のしかたや作っているものがだいぶ変わってきました。
そうなると新たな業務がいろいろと増えてたりして、とうぜん時間が足りません。
なのでメチャクチャ市に使っていた時間と場所を空けようかと考えているのです。
去年もそう思っていましたけどね。(笑)

ちなみに、翌日はジャンボパレードの龍(桐生織物組合主催)を担ぐ、
という体力系のイベントがありまして…。

おわりに近況報告をひとつ。
最近少しずつ手を入れてきた中古の手織り機。
昨日ようやく織れました。
新しい織物を本番用の織機で試す前に、小さいサイズで試験織りができないかと進めてました。
実際にやってみると、想像よりも楽しいです!
まだ入り口ですが、手織り、楽しいです!
なんかいい感じですよ。
やりたいことが増えて収拾つかないことにならないように、祈願。

工場の隅っこで。そのうちきれいな場所へ連れて行ってあげるから。
いくつかの手直しをしてようやく平らな織物に。
この時点でいろんな可能性を感じてます。

というわけで、
今回も最後までお読みいただききありがとうございます!
暑さはここからたっぷりと続きます。
みなさまくれぐれもご自愛のほどを。

それでは今日の午後、メチャクチャ市の準備に行ってきます!
では!

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