月刊OLN 2019年11月号

みなさんこんにちは!

アッという間に11月です。
桐生では10月のおわりから11月のはじまりにかけて「桐生ファッションウィーク」という街をあげてのイベント期間です。
OLNは今年も有鄰館のクラフトフェアに参加します。
今週末の3連休、ぜひ遊びにきてください!

ところで。

20年くらい昔のはなしです。
ムッシュ(かまやつひろし)がラジオで言ってました。
「もう歳だからムリだよって言ってるオジサンは若い時も同じこと言っててさ。歳なんかカンケ―ねえよ、って60過ぎても言ってるヤツは若い時からそうなんだよね。」
東京での一人暮らしの頃ラジオで聞いたインタビューです。

夢はあるけど焦っていた当時のぼくの心に響く言葉でした。
今でも覚えてるくらいに。

あの言葉を聞いてからぼくの中にルールができました。
「23歳になったら全員同じ。
若いから希望があるとか、まだ早いとか
歳をとったから偉いとか、もう遅いとか、そういうのはナシ!
年齢や立場で人を判断しない」
というものです。

おかげさまで生意気なヤツだと愛あるご指導を受けることもたまにありましたが、それ以上に多くの素敵な先輩たちに可愛がってもらってきました。
東京の職場では後輩たちにもなぜか慕われてました。
みんなひと癖もふた癖もあるような後輩でしたが。

今思えば本当にありがたいことです。

あれから20年くらい経ちまして、今月でワタクシ44歳になります。
え!?
けっこういい歳じゃん。
って最近気づきました。

まだ完全に43歳だった先月、きものサローネに参加してきました。
その翌週にはつくりべの会全国大会(in十日町)に。
いろんな土地のいろんな作り手と知り合いました。
まさに年齢、地域だけでなく、作っているものも、みなさんそれぞれ違います。
以前は「京都」とか 「西陣」 って聞くだけでビビッてしまいましたが、ここ最近、いろんな人たちと出会い、腹を割って話すことができて、心の許せる、理解しあえる人たちが少なからずいることがわかりました。

昔作ったルールが活躍してくれてます。
もっとも相手の方が「人を年齢や立場で判断しない」タイプの人だから通用してるとも言えるんですけどね。

ちなみに組合とかグループなどで行動するときは、人数が多かったり、考えがバラバラな人同士のグループだと相手は警戒するし、自分たちも個人の素直な意見を言いにくいので、本音の真剣なやりとりをするにはちょっと向いてないかな、とも思ってます。
そういう時、ぼくはできるだけ予定調和な流れにならないように、「本当に思っていること」「本当に知りたいこと」だけを伝えるように心がけています。

さて、前置きがだいぶ長くなりましたがイベント告知です。

11/2(土)、3(日)、4(月)は「有鄰館・ものづくり展 人・モノ・桐生」!

以前は商工会議所さんのもとでやっていましたが、今回から(だっけ?)すべてこのチームでの自前のミニクラフトフェアとなっています。
リーダーのうすいあきこ嬢( ラグジュアリータイツ「USUI AKIKO」 )の行動力のおかげで開催にこぎついてます。それとデザイン周りをやってくれている根本さん。本当にありがとうございます!
今回はノリーズコーヒーさんも一緒なので美味しい珈琲を飲みながら有鄰館を巡ってみてはいかがですか?


ぼくたちのいる醤油蔵のほかもレンガ蔵、酒蔵、広場などでいろんなイベントが開催されてます。

今回はワークショップもみんな企画していまして、オルンも小さな手織機でコースターとか作ろうかなって思ってます。
オルンのワークショップ開催日は 3(日)、4(月)です。
土曜日はワークショップの練習をしてるかもしれません。
時間は適当です。

有鄰館・ものづくり展
「桐生てぬぐい」のてっぺいさん。イケてる職人。
イケてるポスターは根本さん。
最近、藤井さん(パンセギャラリーの)とか、根本さんとか、グラフィックの能力が高い人がどんどん桐生をよくしていることについて、非常によろこばしいと感じています。
そういえば11/3は根本さん、あめんぼの朗読会を伊東屋コーヒーさんでやってますね。
そういえばあやめちゃんが朗読するんですね。
みんながそれぞれ頑張ってる。
桐生だからやっぱり繊維関係の作り手が多い。
そこに美味しいコーヒーやクッキーも。
さらには例の衝撃的な味覚の感動「こめぞうくん」も。
食べたらわかるさ。

レンガ蔵では刺繍組合もやっていて、大澤紀代美さんの作品もあります。
最近テレビで特集を組まれてすごく話題の大澤さん。
自分の哲学がある方なので一見近寄りがたい雰囲気を感じるかもしれません。
でも大澤さんこそ「人を年齢や立場で判断しない」ヒトです。
おたがいの本心を打ち明け合ったのはもう10年くらい前になるんだな。
真剣で温かくて(熱くて)素敵な女性です。

「桐生ファッションウィークは 有鄰館を中心に、でもここ以外も街中で楽しいイベントをやっています。
桐生の街に興味がある人にもおすすめのシーズンです。

それと11/3は桐生織物組合主催「桐生きものの日ワインパーティー」です。
ぼくは主催者側として(しかも司会…)、しのさんはお客さんとして参加してます。
今年はみなさんの頑張りの甲斐もあってチケットもよく売れているらしく、ぼくたち桐生織物組合内地青年会、がんばりどころです。
実行部隊である青年会のメンバー現在5人。来年4人!
がんばれ、自分たち!
そろそろきついぞ。笑

11月9日(土)は「群馬県立日本絹の里」という立派な施設でオルンの仕事についてお話をしてきます。
「絹の里大学」という10回講座で、各分野の専門家や作家さんがお話しをするらしく、他は大学の先生などばかりで、はじめはさすがにお断りしました。でもぼくたちも知ってもらうことが大切、と気づいたのでお受けしました。
テーマは「織物で日々の暮らしを彩る」です。
オルンのテーマそのままです。

どんなことを考えて仕事をしているのか。
どんな織物をつくっているのか。
最近人気のhecco(大人のためのへこ帯)の帯結びとか、半巾帯の結ばない結び方とか、着物を楽しむ今の人たちのこととか。
かっこつけずに、等身大のぼくたちを伝えられたらいいなと思っています。
絹がいかに素晴らしいか、歴史と伝統を守る!とかではなく、現在進行形の小さな織物業のリアルな話になると思います。
質疑応答で盛り上がったらすごくいいんだけどな、と期待してます。

11月10日(日)は富岡おかって市場での第十九回「動楽市」です。
春にはじめて出展することができて、そのときは天気も、雰囲気も、他の出展者や運営スタッフの方々も、どれもが優しくておだやかだったなあ。

このクラフトフェアは食事のレベルもすごく高くて、仕事じゃなきゃ飲んでます。ビール。
会場:富岡市役所前広場(しるくるひろば)おかって市場 他 
住所:群馬県富岡市富岡1450
時間:10:00~15:00

動楽市 2019 ポスター
味わい深いイラストがすてきです。
動楽市 オルンは丸で囲ったところ。お隣りのお隣りは前回、鳥の切り絵を買わせていただいたryoko maeshimaさん!。
動オルンは丸で囲ったところ。
お隣りのお隣りは前回、鳥の切り絵を買わせていただいたryoko maeshimaさん!。

11月16日(土)~24日(日)の期間限定で東京の着物屋さん「くるり」で「桐生展」が開催されます。
場所は東京駅にある大丸東京店10F「くるり東京 大丸」
もうすぐブログで情報公開するみたいです。

11/28(木)~12/8(日)は わびさびやさんで「OLN展 2019 AW」です。
なんやかんやあってもちゃんと今回も新作用意してます!
今年も自信作がいろいろ。

ブランケットストール OLN
「ブランケットストール」

ヨコ糸は織るたびに色とか素材とか配分とか全部、変えてます。
織り場でどんどん決めていきます。なので同じものはひとつもないです。
肩にかけたり、首に巻いたりするのはもちろんだけど、
膝かけにしたり、ソファーのカバーっぽく使ったり、
いろいろと家の中でも使ってもらいたくて作りました。
だから名前が「ブランケットストール」。
素材はタテは綿。ヨコはウールとかいろいろ。

loop
「loop」

「ループ」という名前の巻き物です。
素材は綿×ウール系。
ちょっとだけひねりの入った織物です。
オルンの新しい定番品です。

綿ウールのへこ帯

hecco [happa]
happa & tiramisu border ネイビー系
こちらはミモザ系

大人のためのへこ帯「hecco(ヘッコ)」シリーズに秋冬にぴったりのウール系モコモコタイプが加わりました。
着物サローネでもお客さんの反応はとても良く、オーダー頂いた小売店さんでもお取り扱いが始まっています。

クラッチやカードケース

オルンの織物を使った新しいバッグ類も登場します。
まだサンプルの段階ですが、すでに気に入ってます。
昨日は上の写真のクラッチを持って銀行に行ってきました。
これならセカンドバッグとは言われません。
安心して下さい。

それとたまに聞かれるのがこのエプロンの画像。
日本百貨店にほんばし總本店限定です。
オープン記念企画で作りました。

ネイビー系
ミモザ系

このエプロンもすべて一点物です。
これはオルンショップでも売っていなので、日本橋の室町テラスまでおでかけください。

さて、ようやく月刊OLN11月号もまとめの時間です。

濃いです。
毎日が。
25歳くらいからいまだにずっと濃いです。
一年なんてあっという間だねって、ずいぶん感じてません。
毎年いろんなことをたっぷり経験してます。
しかも井清織物に入ってからは必死さが違います。
でも要領がわるいので進み方はゆっくりみたいです。

仕事を通して素敵な出会いも増えてます。
みなさんからいろんな刺激と影響をいただいてます。
なんかそういう「いい感じ」を、ぼくたちも仕事を通して表現していけたらいいなあと思ってます。

それではみなさま、よい11月を!

月刊OLN 2019年10月号月刊OLN 2019年10月号

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