月刊OLN2021年 6月号

みなさんこんにちは。

6月です。
とっくに6月ですね。
すでに1週目が終わり、早くも2週目。
あっというまに本日は6月7日の月曜日!
はやっ。

毎月の月初に発行(投稿)している月刊オルンですけど、こういうこともあります。
別に誰かに「まだですか!」と怒られるわけではないし、自分に甘いんです。
どうもこの2週間くらいバタバタしてたのもあって、こうなってます。
すみません。

バタバタしていた理由ははっきりしていて、突然、立て続けにやっていたDIYです。
一応、仕事のつもりです。

ちなみにどんなことをやってたのかというと。

縦長の棚、というか引き出し?。
掃除をしたり、塗装をしたり、取っ手を塗ったり。

この棚はもともと母屋の倉庫にしまってあった大昔からあったもので、薄めの引き出しが沢山あるのが特徴です。
帯締めとか帯留めとかの小物を紫外線から守って(色焼けしないように)くれる収納棚を探していたので、ちょうどよいのです。
そのまま使うにはしっくりこなかったので、チョコチョコと手直しをしてみました。

こちらはミシン部屋。

通称”ミシン部屋”と言われる部屋を突然、リフォームしました。
リフォーム前の写真がないので、何をどうしたのか伝えられませんが、とにかく良くなりました。
暗く、茶色い部屋が、明るい白い部屋に。
そして壁をぶち抜いたことで(一応プロに確認とりました。)、なんとも不思議な解放感…。
親戚一同、びっくりすると思います。

モザイクタイルのテーブル。

外に置けるテーブルにモザイクタイルをコツコツ張って完成させました。
もともとはニトリで買った作業用のテーブルです。
いろいろと役割を変えながらついに屋外に。

とまあ、こんな具合でした。

作業は週末とか仕事時間の前後にやっているのですが、たまに、どうしても長引いたりしてしまって。

「よし、試験勉強をするぞ!」となって、まずは部屋の片づけで一日目が終了してしまうタイプのぼくですが、
大人になってもそこは変わらないようです。

とはいえ。

什器など実際の仕事に関わる部分はもちろんですが、仕事場を整えたり、改善していったり、
そういうのって結果的に仕事の質に良い影響を与えてくれることは実感してます。
今ある環境にちょっと工夫を付け足して、気持ちよく過ごすってすごく大事だと思います。

※半分は言い訳、半分は真面目な話です。

それと、できるだけ元々あるものを使いたいっていう思いもあります。
もちろん無駄にしないで節約、という意味もありますけど、それだけじゃなくて。
この点に関してはオルンショップを作った時のコンセプトもそうだったし、
オルンをやる前から、ずっと変わっていない考えでもあります。

というのも。

ぼくたちの織物の仕事というのは、どんなに斬新なことをやったとしても、
それは基本的には先人たちの知恵と技術の延長線上にありまして、
自分だけは過去と切り離された態で存在するっていうのは、ちょっと考えにくいです。

ましてや個人作家ではなく、あくまで地場産業として関わっている場合はなおさらです。

産地っていう環境自体そのものが、この土地の先人たちの遺産みたいなものですから。

もちろん先人の中には尊敬したくないような人もいたはずですが、そりゃ人間ですから当たり前です。
まあ、お互い様です。
なので産地というのはそういう色んな人とか歴史とかドラマとか、全~部ひっくるめて、
それこそ清濁どころか玉石混合、光と影、アメとムチ(これは違うけど)、これらを全て飲み込んでしまっている、一筋縄ではいかない独特の土地なのだと感じています。

ぼくは勝手にそんな風に思っています。

なので、「自分たちらしくありたい」っていう世界観とか、聖域みたいな誰にも邪魔されたくない部分と、
もう一方の「産地のこれまでのこと」や「井清織物のこれまでのこと」みたいなものとを、いい感じで折り合いを付けながらやっていきたいと思ってます。
使命感とか難しいテーマではなくて。
どちらかというとパズルのような感じで。
一見、相反するようなものでも絶妙なバランスで両立するポイントがあると思ってます。

それがぼくは面白いと思ってます。
どっちも大事だよなって。

成長、改善するためには過去を否定しなきゃいけない時もあるけれど、
それはもちろん全否定じゃなくて、そういう過去があったから「おかげさまで今がある」みたいな感覚です。

自分の考え方と違うものを敵対視するのではなく、「それはそれで、これはこれで」と。

交わることはないけれど、同じ世界で共存していることを互いに認めている、ような。

人それぞれの考え方があると思いますけど、ぼくはそういう感じの方が好きです。

6月7日~12日 伊香保やまのは「OLN展」

今日、設営に行ってきました。

伊香保の温泉街、しかもメインの石畳の階段沿いにあるお店、やまのはさん。
こちらで今日からOLNのポップアップ、やらせてもらってます。

という告知ですが、個人的にはスタッフの関さんを紹介したくて今このブログを書いてます。
以前からすごく気さくで楽しい雰囲気の方だなあとは思っていましたが、なんと、お笑いコンビの「タイムマシーン3号」の関さん(秋元康のマネをする方の)の妹さんだったのです!!!!

左はsuiranさんこと店長の土屋さん。群馬きっての若手文系文化人。お若いのにぼくのようなおじさんを包み込んでくれます。
そして右が関さん。チャーミングで癒されます。いつも朗らかで、すごく褒めてくれるので好きです。笑
さすが、お兄さんの教育が行き届いています。

驚きました?

何の話かよく分からない方もいますね。だと思います。
でもいいんです。ぼく的にはすごく盛り上がる情報だったので、共感してもらえるひともいるはず…。

タイムマシーン3号の関さん、群馬の人だってことは知ってました。
しかし、妹さんがまさかこんな身近にいたとは!
このオモシロ驚きは今年のランキングの第1位です。
(※ちなみに同率1位は音楽バンド「たま」(さよなら人類の)の石川さんっていう白いランニングに短パン姿のあの方に関する情報。あの服装のモチーフは裸の大将こと山下清さんだと思っていましたが、実はそうではなく「台湾で庭仕事をしているおじいさん(石川さんの想像)」だったらしいのです。この驚きも誰か数人でも共感してもらえたら嬉しいです! なんの話か分からない人、ごめんなさい。)

そんな伊香保のやまのはさん(どんな?)は店内が本当に洗練されていて、ちょっと温泉街にあるショップとは思えません。
オープンの頃からOLNのアイテムを扱ってもらっているのですが、そのおかげで、伊香保でOLNを知ってくれて、なんとそのまま桐生のオルンショップまで来てくれる方も過去何名もいらっしゃいました。

ご縁がありましたらお立ち寄り下さい。

入口。ここから階段をのぼって2Fの店内へ。
一階は水沢うどんのお店。いつも行列がならんでいてそちらも人気店。
素敵な店内です。
群馬のいいものばかり。ナイスセレクト。
ディスプレイはしのさんの本領発揮。
これがやまのはさんのテラスから見える景色。
気持ちよく深呼吸してきました。

6月21日~27日 アクロス博多「つくり手の輪」

呉服業界としては2年続けてのコロナ騒動の影響が大きく、とくに夏祭りがどこも中止になっていて、浴衣や夏の帯を手掛けている会社にとってはなかなかの事態になっています。

そんな中、産地を超えた新たな取り組みにOLNも参加させてもらうことになりました。
呼びかけ人は博多織の黒木織物さん。
場所は博多で伝統工芸などを幅広く紹介し続けているアクロス博多という立派な施設。
作り手側がみずから主催して、他産地の作り手を呼び込み、それぞれの特色あるものづくりを地元の方々に紹介する、というのは非常に珍しいことだと思います。
もちろん、ぼくとしては初めての取り組みです。

三勝さんとOLNは25~27日(金土日)の3日間、博多にお邪魔します!

黒木さんは同世代でとにかくアイデアと行動力がすごい方。
たぶん無人島でもやっていけるタイプです。

三勝さんの社長、ぼくは美香子さんとお呼びしてますが、とってもオシャレな方。
こういう方が浴衣を作る会社の代表になられて、頼もしい限りです。

土日には着物スタイリスト、着付講師として活躍する田中えり子さん(多奈ゑりきもの教室主宰)によるカジュアル向けの着付けレッスンも行われます。そちらも楽しみです!

博多といえば、千年工房ブランドなどで有名な岡野さん東京の赤坂アークヒルズに新しい店舗をオープンしました。
そちらでOLNの半巾帯に続いて、角帯を期間限定で扱って頂けることになりました。

今は予約制とのことなので、OLNはさておき、OKANOが気になる方はチェックしてみてください。

そんなわけで今月は、偶然にも博多織とOLNという個性の異なる帯が東京と福岡それぞれの場所でセッションします。
お楽しみに。

雑誌「七緒」2021夏号

ぼくが桐生に帰ってくる前から掲載されることを目標にしていた雑誌が「七緒」です。
理由を説明すると長くなりますが、ずっと目標にしてきました。
ちょこっと掲載されたことは多少ありましたが、手応えはなく。

しかし今回、なんと、ついに。
しっかりとOLNの帯が!

ドン!表紙。帯の方。
作った本人しか気付かないかもしれないけど。
でも本人は一瞬で分かるという。
右ページには新作の半巾帯「marble」。
左には半巾帯「en coton」、「本麻八寸帯」。
このページの”うどんさん”という方が締めている赤い帯は「hecco」のsoda-sui。
これは偶然。作った本人はすぐに気づくという、作り手あるある。
うどんさん、お会いしたことはありませんが、感謝です。
表紙でもスタイリングされていたhecco「麻」。
読者プレゼントです!

さっき桐生の本屋さんで買ってきてくれました。
うーん、感慨深いです。

しのさんと、ガッツポーズ。

あと2冊くらい買ってもいいかも。

上毛新聞「オピニオン」

昨年から群馬で発行されている上毛新聞さんの「オピニオン」というコーナーに参加させてもらっています。
だいたい2ヶ月おきごとに記事を書いているのですが、まもなく第4回目が掲載されます。
オピニオンということで何かしらの意見を含む内容の文章を、との要望でしたが、ぼくはひたすらこれまでの歩みを書いてきています。もちろんそれなりにリアルで正直な意見を交えながら。

前回の3回目は「しのさんの頑張りによって井清は助かった」という内容でした。
いろんな方から面白かったよ、いい内容だったよ、と言ってもらえました。

今回はいよいよOLNが始まった頃のことを書きました。

絶望する手前でなんとか踏みとどまっていた時期で、同時に今までにない手応えも感じていた頃で、毎日緊張しっぱなしだった頃のお話です。

いまだにギリギリな感じなのは変わらないので、そういうことを人様にさらけ出すは恥ずかしいし、偉そうに言える立場では全然ないのですが、書かせてもらってます。
第一回目でも言ったのですが、職業や立場は関係なく、同じような思いで必死になっている誰かの勇気やヒントになればいいなあ、という思いだけで書いてます。

もちろんOLNをより多くの人たちに知ってもらいたいという狙いはありますが、
それ以上に、かつてのぼくたちのようにもがきながら頑張っている人へ届いたらいいなって、思ってます。
がんばってください!って。
同じような仲間がここにいますよー!って。
最近ようやく、なんとかなりそうな気配ですよー!って。(笑)

キツイときって自然と孤独になっていったりするものなので、ぼくのほうから歩み寄れればいいなと思っていて。
だからちょっと生々しいことも書いたりしてます。

格好つけてるように聞こえると思いますけど、本気でそういう気持ちです。

たぶんもうすぐ掲載される予定です。

おわりに

どうでしたかね。今月号。

なんか最後に暑苦しくなってすみません。
梅雨が近づいてるんですかね。

でももともと暑苦しい人間なんです。
やっぱり隠せないみたいです。

ちなみにしのさんは真逆です。
サラッと、カラッと、おおらか、シンプルです。

そんなぼくたちOLNを今後もどうぞよろしくお願い致します。

それでは素敵な6月をお過ごし下さい~!

さいごに伊香保のいい人たちの笑顔でお別れです。

「タイムマシーン3号、応援よろしくお願いします!」

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月刊OLN 2021年7月号

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